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船大工道具

 今や船大工そのものと共に、幻となりつつある船大工の道具の一部を紹介します。

 以下の道具は私自身が使っているものや、共に仕事をして来た今は亡き職人が残した道具です。博物館にある死んだ道具ではなく、今もなお仕事に使われるものです。

 一般に舟手の道具はその使い方と共に、他の道具より古い形を残していて、その細部に舟手独特の使い方や、形がある。それを知る人も今は殆どいません。

舟手ヨキ:

 大工道具の中でも最も扱いの難しい道具だが、昔はこれで驚くほど細かい仕事をした。

柄は上から差し込むようになっている。

関西と関東では形が違う。写真は関西型である。

舟手ちょんな:

家大工のちょんなより長く頑丈に出来ていて両刃である。

 丸太を四角にするのに使ったり、早く多量に木を削る時、樫の舵や櫓を造るときに活躍する道具である。今も樫を削る時には欠かせない。

曲りは本人の体格や仕事の仕方に合わせる。

 毎日使えば、毎日研がなければならないので、柄は簡単にはずせ、簡単に付けられて、さらに仕事中に外れない様にする。普通は柄を固定するのに楔は使わない。

櫓屋ちょんな:

これこそ今やその職人と共に幻となってしまった道具である。

 櫓屋という櫓、櫂だけを専門に造る職人が、櫓屋鉋と共に使っていた専門の道具である。

舟手金槌:

 船大工は普通は玄翁を使わない。尖ったほうは舟釘を締める時に使う。

 因みに日本の金鎚、玄翁の柄は頭に楔を打って抜け止めにするような事はしません。楔なしでも抜けないように柄をすえることが職人の腕です。道具を見ればその職人の腕が分かります。

 ただ、やり方を知らない人は真似しないでください。他人に怪我をさせます。

鑿色々:

 船手独特のつば鑿やのみうち、ちびた鑿。

 私どもは、ちびた鑿はまたこれなりの使い道があるので、最後の最後、使えなくなるまで使います。鑿の柄も減ってきますが、短いほうが狭い船内では重宝する事もあるので、そのままにしてあります。 

 

引き回し鋸、擦り合わせ鋸:

 上は引き回し鋸またはさきちょんの減ってきた物で、実に重宝するもので、新しい物よりよく使う。

 下の2丁は擦り合わせ鋸2種、刃の粗さが違う。板を剥ぎ合わせる時に間を擦って合わせるのに使う、日本独特の方法ではあるが、木が腐りやすくなる。色々な要因により、一般的には和船の寿命は20年と云われている。

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